海上輸送

海上コンテナ

(1) ISOにより規格化されている。

         最大積載量 内寸(LxWxH)                                           内容積

20ft  21,780kgs    5,899mm x 2,352mm x 2,386mm    33.1m3

40ft  26,740kgs  12,033mm x 2,352mm x 2,386mm            67.5m3

(2) コンテナ番号、コンテナシールの番号はB/Lに記載される。

(3) FCL

Full Container Load)はコンテナ1本を貸し切り。

・貨物は通常荷主の工場や倉庫でコンテナに入れる(Shipper's Pack) か、乙仲の指定場所に貨物を搬入し乙仲がコンテナに入れたうえでCY (コンテナヤード)に搬入する。

・船積予定のコンテナ船にそのコンテナを積むための締め切り日時を CY Cut Time/Date という。

・B/Lは受取船荷証券 (Received) だが、On Board Notation の字句が加えられてShippedとなる。

・更に、B/Lには "Shipper's weight, load and count" や"Said to Contain" といった不知文言が加えられるが、これが書かれていてもリマークとはされない。

(4) LCL

Less than Container Load

・1本のコンテナ満杯には満たない小口貨物は、船会社がCFS (Container Freight Station)にてコンテナに詰める。

・船会社がコンテナする建前なので、B/Lには"Shipper's weight, load and count" や"Said to Contain" といった不知文言は記載されない。

・船積予定にコンテナ船にそのコンテナを積むためにCFSに貨物を持ち込むための締め切り日時を CFS Cut Time / Date という。

・B/Lは受取船荷証券 (Received) だが、On Board Notation の字句が加えられてShippedとなる。

・B/Lは船会社のB/Lではなく、フォワーダーのB/Lが発行される。

 

改正SOLAS条約

(1) これまで:「海上人命安全条約」(SOLAS条約)は、国際海上輸出コンテナの総重量を船長に提出することを荷送人に義務づけていた。

(2) 2016年7月1日以降:海上コンテナの総重量の確定方法が改正SOLAS条約に定められた。

背景:総重量の誤申告に起因するとみられるコンテナの荷崩れ事故多発。

(3) 我が国の対応:

船舶安全法関係省令の「特殊貨物船舶運送規則」・「危険物船舶運送及び貯蔵規則」一部改正。

「特殊貨物を収納する海上コンテナの質量の確定方法等を定める告示」・「危険物を収納する海上コンテナの質量の確定方法等を定める告示」を制定。

これにより、

① Shipperは、船長等に提供するコンテナ重量情報の確定は次の何れかの方法により行う。

[1] 貨物の入ったコンテナの総重量を適切な計量器で計測する方法

[2] 適切な計量器で個々の貨物、梱包材等を計測し、それらと空のコンテナ重量を足し合わせることにより確定する方法

②コンテナ重量情報の確定を行う業者は、国土交通大臣への届出又は登録が必要。

・Shipper自身がコンテナ重量確定を行う場合には、国土交通大臣へ届出が必要。

・Shipperから委託を受けてコンテナ重量確定事業を行う場合は、国土交通大臣への登録が必要。

(20170201)

 

ヘーグ・ウイスビー・ルール

1924年 ヘーグ・ルール(船荷証券統一条約)

1968年 ヘーグ・ウイスビー・ルール (および1979年改正議定書):

・船会社は「商業過失(貨物の積込、取扱い、積付け、運送、保管に過失があり損害を与えた)」と「堪航担保(航海中の通常の海上危険に堪えうる堪航能力を備えた船舶を提供すること)」のみ責任を負う。

・「航海過失(航行または船舶の取り扱いに対する船長、船員、水先人または運送人の使用人の行為、怠慢、または過失)」を免責としている。

・故意、過失によらない船舶火災による損害:免責

・天災、戦争、内乱、ストライキ等の不可抗力も免責

・梱包の不備等による貨物損害についても免責。

例えば航海中に大しけに遭遇して貨物に損傷が生じても、船会社が「不可抗力あるいは航海過失による貨物損傷だ」と主張すれば、荷主や荷受人が、それは「商業過失」として責任を追求するしかない。→到着した荷物が不足しているなどを除いて、船会社に損害賠償請求を求めることは事実上不可能。

・仮に船会社の商業過失が認められても、その責任限度額はきわめて低い(1kg 当り2SDR or 1包/単位当り666.67SDRの高いほう~ヘーグ・ヴィスビー・ルール4条5)ため、荷主の損害をカバーすることができない。

そこで、貨物海上保険が必要となる。

 

ハンブルグ・ルール

国際海上物品条約。1978年に制定。ヘーグ・ウィスビー・ルールに比べて運送人の責任限度が拡大されている。途上国が多い。主要国が署名批准していないためほとんど機能していない。日本も署名を行っていない。

 

ロッテルダム・ルール

海上物品運送法の国際的統一が目的。UNCITRAL (国連国際取引法委員会 United Nations Commission on International Trade of Law)がとりまとめた。2008年10月の国連総会で条約採択され、2009年9月にロッテル ダムで署名式が行われたのにちなんで、ロッテルダム・ルールと呼ばれている。米国は署名済みだが、まだ主流ではない。しかし、今後ロッテルダムルールがメインになっていくものと考えられる。

(20160522)

 

貨物の積込み、陸揚げ費用負担

定期船   

・総積み

・この運賃条件をバースターム (Berth Term)といい、積地、揚地の船内荷役費を運送人が負担する取引条件。

・定期航路では殆どこの運賃条件。ライナータームと同義。
・定期在来船、定期コンテナ船に使われる。

①基本運賃

・品目別運賃

 (Commodity Rate)

・品目無差別料金

 (FAK:Freight All Kinds)

②割増運賃

・CAF、BAF

・THC、CFS(LCL)チャージ

③船の停泊期間(Laydays/Laytime)

慣習的早荷役(Customeary Quick Dispatch) 港の慣習的な荷役方法、荷役能力に従ってできるだけ早く荷役するという取り決め。

傭船

①傭船のバースターム:一般に、積地、揚地の船内荷役費は運送人が負担 する。

② FIO(Free In and Out):積込/荷卸費用の両方を荷主が負担。
③ FO(Free Out): 荷卸費用は主負担。荷揚げ機能のある自社に港湾施設を持つ製鉄所等への材料の運搬などに使われる契約条件。
④ FI(Free In):積込費用のみを荷主が負担。

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・ Freeとは、船会社からみて担当外の部分を指す。

・ここでいう荷主とは、売主、買主の一方の事をさすが、そのどちらなのかは売買契約ではっきりさせておく必要がある。

・運賃は積込貨物量や、総括運賃傭船契約による。

・船の停泊期間 (Laydays/Laytime)の決め方:

荷卸のため日数を取決める。それよりも早ければ船会社が荷主に早出料Dispatch Moneyを払う。遅ければ滞船料Demurrageを荷主が船会社に払う

海上コンテナの扱い

(1) フリータイム

コンテナに入った輸入貨物を、コンテナごとCYにしばらく保管してその間に通関を行い、その後国内の搬入先に陸送するが、CYに無料で置いておける期間の事をフリータイムという。

通常一週間程度だが、この期間を過ぎるとデマレージ(超過保管料)が課される。

(2) デテンション・チャージ (Detention Charge)

コンテナに入った輸入貨物を通関し、CYから輸入者が引き取って陸送し、輸入者の倉庫などでコンテナから貨物を取り出し後、カラになったコンテナを船会社に返却するまでの一定の期間、コンテナは無料で貸し出される。この期間のこともフリータイムという事もある。この期間を過ぎると延滞料(デテンション・チャージ)という。

 

NVOCC (Non Vessel Operating Common Carrier)
米国海事法上の定義:非船舶運航業者。船舶などの運送手段を自ら所有せず、海上運送人など実運送人のサービスを使って輸送する者。わが国では一般に、運送取扱い事業法に規定する外航海運利用運送事業者を指す。
旭運輸株式会社のNVOCC解説ページ:
https://www.auk.co.jp/knowledge/kokusai/nvocc.html

海運同盟

横浜--サンフランシスコなど、同じルートの外国定期船航路を運営している船会社が、船舶の保有や航路の確保という業界特有事情、運賃値下げ競争の回避、過当競争の防止、サービス安定の狙い等から、一種の国際カルテルを形成して、運賃その他の運送条件について協定を結んだもの。これには、下記の様な「しばり」があった。

①運賃延戻制

一定期間(通常6ヶ月)同盟船だけに積んだ荷主に対して、その後の一定期間も同盟船に積むことを条件に前の一定期間に支払った運賃の一部(通常9.5%以内)を戻すこと。

②契約運賃制(二重運賃制)

(原則)同盟船にのみ船積みすることを契約すると、安い運賃が適用。違反すると違約金等の制裁。

(例外)「盟外船積の特認」FOB契約の場合、本船の指定権は輸入者にある→輸入者が盟外船を指定したときは、その事実を証明するL/Cや書信電信の写しを添付した「盟外船積の特認」の申請を同盟に提出し承認を受ければ契約違反とならない。

各国においては、独占禁止法の適用除外を受けるのが一般的となっていた。

しかし、

・コンテナ船、国際複合輸送の普及

・台湾、韓国などの同盟に入らない新興船会社の台頭

・1998年のアメリカの海事法改正、2008年にEUが欧州同盟に対する競争法適用除外を廃止

などにより、その役割を終えた。

現在は大半が、船会社と荷主との交渉によって運賃が決められている。 また、主要な定期航路では国際的な船会社グループのアライアンスが進められている。

(20160329)