通関

通関手続き

(1) 手続きの時期

輸出:申告は保税地域搬入前に可能、許可は保税地域搬入後

輸入:申告は保税地域搬入後

(2) 上屋通関、ヤード通関
上屋通関→貨物を保税蔵置場に一時蔵置して、港頭保税地域で通関手続きを行い、輸出許可後にコンテナ詰めする。
ヤード通関→内陸に有る荷主の工場などでコンテナ詰めをした未通関貨物を直接CYに搬入し、その後に輸出通関手続きを行う。

(2) 通便物

申告価格20万円以下の郵便物は輸出・輸入とも税関申告は不要。

(3)税関申告価格

輸出:FOB(FCA) 契約がCIF(CIP)の場合、運賃、保険料を控除して計算。FOBの輸出用インボイスを用意。

輸入:CIF(CIP)  契約がFOB(FCA)の場合は運賃、保険料を見積もって加算して計算。

 

保税地域

(1)指定保税地域 1か月

(2)保税蔵置場  3か月+蔵入承認2年

(3)保税工場   3か月(保税作業には移入承認)+移入承認2年

(4)保税展示場

(5)総合保税地域 3か月+総保入承認2年

(6)他所蔵置許可

(7)保税運送

 

業者の種類
(1) 海貨業者(乙仲)
荷主の委託を受け、個品運送契約(船会社が不特定多数の荷主の貨物の運送を引き受け、主として「定期船(Liner)」で運送する契約)貨物を船舶との受渡にあわせて、はしけ運送、沿岸荷役などの作業を一貫して行う事業者。

(2) 新海貨業者
乙仲業務に加え、船会社からの委託を受け「CFS業務」を行う事のできる業者

(3) 通関業者
①輸出入者が業務を依頼する港湾を管轄する官署の長の許可を得た業者が行う。
②料金は特定の手続き業務を除き、港湾にかかわりなく一律に最高限度額が定められている。

(4) 特定輸出申告制度(AEO: Authorized Economic Operator)
・貨物のセキュリティ管理とコンプライアンスの体制が整備された貿易関連事業者の制度。
 2006年6月にWCO(世界税関機構)がAEOガイドランを採択。
 AEOを利用することにより通関手続の優遇措置を受けることが可能となり、
・通関業者が税関長から指定を受けた場合が「認定通関業者」。
・認定通関業者以外に、特例輸入者、特定輸出者、特定保税承認者、特定保税運送者、認定製造者がある。
・通常の輸出   輸出申告は保税地域搬入前、輸出許可は保税地域搬入後

・特定輸出者   輸出申告は保税地域搬入前、輸出許可も保税地域搬入前

・特定委託輸出者 輸出申告は保税地域搬入前、輸出許可も保税地域搬入前

cf 特例輸入申告制度 (輸入では特、という。)

・通常の輸入   輸入申告は保税地域搬入後、輸入許可も保税地域搬入後

・特例輸入者   輸入申告は保税地域搬入前、輸入許可も保税地域搬入前
・特例委託輸入者 輸入申告は保税地域搬入前、輸入許可は保全地域搬入後

(5) 港湾運送事業法に規定された国土交通大臣事業免許7つ
①一般港湾運送事業(港湾運送の種類毎、港湾毎に免許)
②港湾荷役事業(港湾運送の種類毎、港湾毎に免許)
③はしけ運送事業(港湾運送の種類毎、港湾毎に免許)
④いかだ運送事業(港湾運送の種類毎、港湾毎に免許)
⑤検数事業(港湾運送の種類毎に免許)
⑥鑑定事業(港湾運送の種類毎に免許)
⑦検量事業(港湾運送の種類毎に免許)

(6) 一貫元請業
傭船によって運送される穀類、鉱石、原木等の船内荷役、はしけ運送、沿岸荷役などの作業において、荷主からの委託を受けている業者

Shipping Instruction
(1) Port of Loading
Yokohama, Date July 20,2005(出港予定日を記入)
(2) Marks & Nos.
  <NHB>
THAILAND
C/No.1-10
Made in Japan

(3) Description of Goods
Power System Stabilizer Model PSS-101
 
(4) “Prepaid as arranged”
B/L上に運賃明細を出したくないとき。

(5) Vanning Place コンテナ詰め地域
Loose / Container CY/CY CFS/CFS

(6) Cargo Delivered(貨物搬入情報)
 On 搬入日
 To 搬入場所
 By 搬入者

(7) 添付書類 : L/C要求書類・通数

INVOICE
(1) 通関用INVOICE: 関税法第68条第1項「輸出入申告の際には、仕入書を税関に提出しなければならない」
記載すべき内容(関税法施行令第60条第1項)
① 当該貨物の記号、番号、品名、品種、数量及び価格
② 当該貨物の仕入書の作成地及び作成の年月日、並びに仕向地及び仕向人、
③この他に、一般に記載すべき内容としては、「輸出者名・住所、輸入者名・住所、船名、出港予定日、出港場所、入港場所、取引内容(インコタームズに基づくもの)及び支払方法」等。

 注
① 輸出通関用インボイスでは、契約がC&F,CIFのときはFOB価格 を米ドルで併記する。
② 通関用インボイスの有効期間の定めは無い
③ 貨物の原産地表示の定めは無い。
(2) 関税送り状 Customs Invoice
買主経由、輸入国の税関に提出されるインボイス。カナダやニュージーランドなどへの輸出時に、輸入国の書式で提出が求められる。インボイス価格のダンピング防止のため。

(3) Payment Terms

Packing List
(1) 1梱包のみの貨物で、Invoice上に梱包明細があるときはPacking Listは不要。
(2) ケースマーク 日本の輸出関連法規には、原産地を貨物の外装に表示しなければならないとの規定は無い。 しかし、多くの国では貨物のみならず外装にも原産地表示を要求しているので、輸出貨物については仕向け国の法規に従う必要がある。 そこで、外装にも原産地表示が必要となることがある。
輸出許可後の各種変更手続き
(1) 輸出許可後の数量変更:本船への船積み前、または本船の出港前でかつB/L発行前に荷卸された場合に、税関に「船名、数量等変更申請書」に輸出許可書を添付して税関の承認を受け、許可書が訂正される。
(2) 輸出許可の撤回:輸出許可後の輸出申告撤回は不可。輸出の許可前に「輸出申告撤回申請書」を出し、輸出「申告」の撤回をする。
(3) 輸出取りやめ再輸入:輸出許可後および外国到着前に本邦に積戻し→通常の輸入通関。輸入申告価格:事務処理上特に支障の無い限り、輸出申告の際のFOB価格で可。
(4) 輸出許可後の積港変更
① 税関に「船名、数量等変更申請書」に輸出許可書を添付して行い、輸出許可書の訂正

②税関の保税運送の承認

24時間ルール→事前申告に関するルール
(1) 米国テロ対策(3つ)
①米国内輸入業者等のボランタリープログラムである安全管理プログラムC-TAPT
②日本等外国政府との二国間協定による米国向けコンテナ貨物の上位20積出港で、セキュリティチェックを行うCSI(Container Security Initiative)プログラム
③CSIを補強する24時間ルール

(1) 24時間ルール
①米国税関庁にAMS(Automated Manifest System)を利用して、船積24時間前までに米国に輸入される海上貨物、米国を通貨する海上貨物の船積情報(マニフェスト情報)を提出する事を義務付けるルール(2004/12/2 by 米国税関)。
航空貨物も2004/3/5から米国到着の4時間前までにAWB情報の電子申告が必要となった。
②記述的な方法か、HS6桁コードによる記載→船会社はマニュフェスト作成のため、荷送人に対してD/Rに正確な情報の記載を求めている。
③AMSデータにはActual consignee(米国国内に限る)が必要、 B/L Shipper 欄には必ず住所を記載。B/L上に表示されるConsigneeは To order 可。
④米国住所の米国の団体、個人名がB/LのNotify欄に有り→貨物のOwnerとして認められる。
⑤Skid, Bundle, Paletteという貨物の梱包携帯の表記は認められない。中の箱数で示す。
(2) 米国以外を船積地とするカナダ港経由のコンテナ貨物→船積24時間前にマニュフェスト情報を電子情報で税関当局に申告→CY/CFSのカットタイムは米国、カナダ向けと同じ。
①FCLのCY搬入、締切時間、書類の受付時間は本船入港の3日前
②LCLのCFS cutは本船入港の4日前

貿易の電子化

【1】通関情報処理システム(NACCS)
(1)貨物の輸出入申告など税関に関連する手続。
コンピュータによるネットワークシステムで、税関、銀行及び税関業務に関連する会社で利用されている。Nippon Automated Cargo Clearance System
(2)Sea-NACCS:船により運搬される貨物を処理。
(3)Air-NACCS:航空機により運搬される貨物を処理。
(4)NACCSは、厚生省(食品衛生法 FAINS~厚生労働省への食品輸入届けの申請を電子化)と農林水産省(植物防疫法、家畜伝染病予防法)の電算機システムとインターフェイスされている。
(5) 2003年7月「シングルウィンドウ」サービスにより、港湾の入出港や船員の出入国の申請手続きがNACCSを介して行えるようになった。

【2】JETRAS
(Japan Electronic open network TRAde control System)
(1)輸出入許可・承認の申請から税関における輸出入許可・承認証の参照・確認に至るまで、外国為替及び外国貿易法に基づく輸出入手続を電子化。
(2)輸出入許可・承認の申請や輸出入許可・承認証の受取のために、経済産業省に出向くことなく、オフィスから直接インターネット等を介して申請、許可・承認通知を受け取ることができる。
(3)許可・承認証の税関への持参が不要
(4)輸出入許可・承認申請業務
・輸出業務における許可・承認申請の手続、及び、電子的な許可証・承認証の管理通関実績など)。
・輸入業務における承認・割当申請の手続、及び、電子的な承認証の管理(通関実績など)、割当残数管理
(5)通関業務
・通関裏書登録業務
・包括輸出ライセンス使用登録業務
・通関許可情報確認 等
(6) 利用は無料。

【3】CuPes
(1)税関関連の申請・届出等手続についての電子化。 平成15年3月10日より税関手続申請システム(Customs Procedure Entry System(CuPES カペス)が稼動。
(2)インボイスを発行または受領する本人は、通関時に要求される書類としてのインボイスその他を電子的に税関宛に送信できる。

【4】新しい物流の変化に対応するシステム
(1)海上運送状 Sea Way Billを利用した海上輸送の増加

(2) 1990年「海上運送に関するCMI統一条約」CMI:■■■■
答:万国海法会 Comite Maritime International)
(3)新しい物流の変化に対応するシステム→電子船荷証券
金融貿易EDIの取組みには、既存のサプライチェーン間での貿易取引をそのまま電子化してしまおうとするアプローチと、既存の貿易取引を簡素化、サプライチェーンを単純化したうえで、簡素化された部分のみ電子化しようとするアプローチの二通りがある。
①既存のサプライチェーン間での貿易取引をそのまま電子化してしまおうとするアプローチ:
(イ)会員組織(Bolero Association Ltd.:BAL)による電子船荷証券
BOLERO Bill Of Lading for EuROpe
EUが中心となって進められてきた貿易手続きに関する電子化プロジェクト。EDIにより、中央登録機関において登録等の手続きを行い、貿易業務の効率化を計る。
・サービスセンターであるBIL(Bolero International Limited)への出資は、Boleroの生みの親である金融共同組合S.W.I.F.T.(The Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)と、コンテナ業者や船会社などが加盟している相互保険共同組合であるTT Club(Through Transport Mutual Insurance Association Limited)の50対50の出資比率(後、ベンチャーキャピタル数社の増資有り)。
・ユーザ団体としてのBAL(Bolero Association Limited)によって、会員であるユーザが守るべき義務と権利および運用規約などの私法的なフレームワークを規定する「Boleroルールブック」について、継続的にその適合性を検討し、会員規約への反映作業が行われている。
(ロ)会員組織制はとらず、二者間で直接Agreementを締結して、電子船荷証券システムのサービスを利用して、船荷証券情報を電子交換するシステム:
TEDI Trade Electronic Data Interchange
書類の電子化による貿易手続きの生産性の向上により、貿易取引のさらなる進展を図るため、経済産業省が中心となって取組む「貿易金融システム」。 2001年運用開始。
TEDIで、船荷証券を電子化する場合も、海上運送状を電子化する場合も、「所有権の移転を代理占有者に指図する」手続きはほぼ同様。

②既存の貿易取引を簡素化、サプライチェーンを単純化したうえで、簡素化された部分のみ電子化しようとするアプローチ:米国発のTradeCard
・サービスセンターのみであり、ユーザ団体は存在しないが、ユーザ企業は当社のサービスを受けるにあたって、「TradeCardメンバーシップ合意書」「TradeCard申込兼同意書」のほか、買い手は「レーティング格付合意書」、売り手は「債券買取契約書」、またその他にも「支払代行機関契約書」を締結しなければならない。
・貿易実務簡素化の観点から電子貿易の業務検討を行い、貿易取引に利用されてきた船荷証券および信用状そのものの電子化ではなく、クレジットカードのエスクローサービスを企業間取引に応用するというアプローチをとっている。
・これまで遠隔地取引であるために採用されてきた、貨物の引渡しや代金回収の方法を簡素化させることで、ユーザ企業を売り手、買い手に絞りこみ、単純化されたサプライチェーン間での輸出入契約や決済、物流業者の受け渡しデータの照会等のネット処理をサービスとして実現した。
貿易取引には欠かせない運送会社や貨物検査業者、貨物保険会社、購入代理店および金融機関等はTradeCardのパートナーとしてサプライチェーンの脇を固める体制となっている。
中小貿易企業に負担となっていた貿易取引時の決済の合理化に踏み込んだ点が、既存取引の電子化を推進するBoleroやTEDIと大きく異なる点である。

【5】マルチペイメント
関税や消費税の納付がインターネットを通じたパソコン、携帯電話、ATMなどの各チャネルを利用して行えること。

 

カルネ

【1】ATAカルネ
①世界の主要国の間で結ばれている「物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)」に基づく国際的制度による通関用書類。
社団法人 日本商事仲裁協会で発行。
②展覧会、博覧会等に出品するための物品または、巡回興業用の興業用物品等を日本から一時持ち込み、期間終了後再び外国へ持ち出す場合、持ち込む前に日本でATAカルネを取得しておくと、先方での輸出入の通関手続が免税扱いにより簡単で速くできる。
③カルネ利用の要件
・ATAカルネ発給国が、ATA条約に加盟していること
・有効期間:カルネ発給日から1年以内
・利用できる物品の主なもの:商品見本、職業用具、展示用物品等で法律で定められているものであること
・利用者は、持ち込んだ物品はATAカルネの有効期間内に必ず持ち出す義務がある。→再輸出免税が適用され、「輸入時」に関税が免除される。
④商品見本をATAカルネで一時輸入しようとする場合には、輸入申告書に代えてATAカルネで輸入申告できる。

【2】SCCカルネ:日本・台湾の間で締結された民間協定に基づいて社団法人日本商事仲裁協会が発給する台湾向けの特別通関手帳。
SCCは、Special Customs Clearance(特別通関)の略称であり、カルネ (Carnet:仏語) は手帳の意味。