信用状

UCP600

L/Cの2大原則

 

(1) 独立抽象性の原則

なるほどL/Cは輸入者と輸出者との取引の支払手段として用いられるが、そういった契約についてL/Cで言及していようとも、L/Cを扱う銀行としてはそのような取引とは無関係であり、仮に取引がキャンセルになったとしてもそれに拘束されるものではない。(UCP600 第4条を意訳)

 

(2) 書類取引性の原則

銀行が扱うのは書類であって、書類に書かれた貨物ではない。(UCP600 第5条)

→したがって、極論すれば貨物の中身が船積書類と全く異なっていても、船積書類がL/Cで要求されているとおりに整っていれば銀行は荷為替手形を買い取る。

 

逆に言えば、船積書類とL/Cに不一致(ディスクレ)があれば、銀行は荷為替手形を買い取らない(=厳格一致の原則)。

 

(20120501)

 

 

L/C決済は最近その件数が減少傾向にあるが、L/Cを知ることで貿易が判る。

 

L/Cは、インコタームズと同様、国際商工会議所が統一した規則を定め、それに従って運用されている。

信用状統一規則はUniform Customs & Practice for Commercial Documentary Credit : UCPというが、現在の最新バージョンは2007年改訂版であり、これをUCP600という。

 

L/CにはUCPの適用について、下記のような記述がある。

This Letter of Credit is subject to the Uniform Customs and Practice for Documentary Credits (2007 Revision) International Chamber of Commerce Publication No. 600.

 

UCP600は法律ではないが、これに準拠していないL/Cは実務上、銀行が扱ってくれない。 

(20120425)

信用状取引概要

(1) 貿易決済手段としての「信用状」

海外の企業と取引を行う場合、船積したはいいが買主が本当に代金を払ってくれるか、非常に心配である。

これを解決する方法として運用されている制度に「信用状」信用状(L/C : Letter of Credit)がある。

信用状は、海を隔てた買主に対する与信リスクを 信用状発行銀行(通常は輸入者の取引銀行) に負ってもらうことにより、決済の安全性を高める仕組みである。

 

(2) 一般的な貨物の流れ

 ・貨物船で荷物を運ぶとき、船会社は貨物を積んだ場合、いわば貨物の引換証(この表現は適切ではないが説明の便宜上として了解されたし)として「船荷証券」(B/L: Bill of Lading)を荷主(輸出者)に通常は元本3通を発行する。

・輸出者はこのB/Lを買主にFEDEXやDHLなどのクーリエ便で送る。3通一度に送らず、第1便、第2便に分けて送る。輸入地で貨物を引き取るにはB/L1通あればよいので、途中の紛失に備えるためである。また、通常残りの1通は輸出者が保管しておく。(EMS国際郵便ではトラブルが多いとも言われている。)

・これを受け取った買主は、貨物が到着したら船荷証券を船会社に持って行き、それと引き換えに貨物を受け取る。船荷証券が無ければ貨物を受け取ることはできない。

・ここで、買主に馬鹿正直に船荷証券を渡してしまっては、貨物だけ引き取ったのにかかわらず買主が代金を払わなければ、輸出者は代金を受け取れない。 

・そこで、L/Cを使い、代金回収を確実なものとする。

 

(3) L/Cを使った貨物の流れ

・L/Cを使う場合の特徴は、輸出者と買主との間に銀行が入り、輸出者から買主に直接貨物引換証であるB/Lを送るのではなく、銀行経由で送ることとし、買主が確実に代金を支払うようことを買主の取引銀行が保証する点である。

 

その流れは下記の通り:

① 売買契約が締結される。

② 買主(輸入者)が買主の取引銀行にL/Cを開設するように依頼する。

      この場合買主はL/C Applicant (開設依頼人)と呼ばれる。

      L/Cを発行した銀行は「主たる債務者」の立場となる。

  仮にL/C発行銀行が輸入者の単なる保証人であれば、輸出者はまず輸入者に支払請求をし、断られて

  初めて保証人に請求できるのであるが、L/Cの場合は主たる債務者の立場となって、輸出者から

  ストレートに請求される。

③ 買主の銀行はL/Cを開設(L/Cという書類を発行すること)し、その旨を輸出地の銀行に通知する。

      L/Cを開設した買主の銀行をIssuing Bank (開設銀行)と呼ぶ。

  ・L/Cのプレアド(プレアドアドバイス)が出されることもある。これが出されると、L?C発行銀行は

  輸入者の業績が悪くて心配だからと言って、本番のL/Cの発行をやめるわけには行かない。

④ L/Cの開設を知らされた輸出地の銀行は、売主にL/Cが開設されたことを連絡する。

      この場合の輸出地の銀行をAdvising Bank(通知銀行)と呼ぶ。

  通知銀行はL/C開設銀行のコルレス先なので、必ずしも輸出者の取引銀行とは限らない。普段取引のない
  銀行からL/Cの到着通知が届くこともある。

⑤ L/C開設の通知を受けた売主(輸出者)は、L/Cの条件(L/Cにはいつまでに船積みしろとか、B/Lのほか

  にどんな書類を準備しろとかの条件が書かれている)にしたがって船積みする。

⑥ 売主(輸出者)が船会社から船荷証券(B/L)を受け取る。

  売買契約がCIFやCIPの場合は輸出者が保険の手配をする。保険は手配をするだけであって、貨物に
  事故があった場合の保険求償手続は買主が行う。

⑦ 輸出者はL/Cで指定された必要書類(B/L、Insurance Policy(保険証券)、Invoice(請求書)、

      Packing List(梱包明細書)等)とBill of Exchange(荷為替手形)をそろえ、

      Application for Negotiation (買取依頼書)を添えて、輸出地の銀行に持ち込み、買取依頼をする。

  買取依頼を行う銀行は、L/C上で指定されている場合がある。(This credit is available with the
      Tozai-Shogyo Bank Only.) これをRestricted Creditという。この指定銀行が自社と取引の無い場合、
   その銀行との取引手続きをゼロから行う必要があるので、すぐに買取依頼はできない。この場合は
  買取指定の旨の文言を削除してもらうようL/Cのアメンドを要求する必要がある。

  L/C上で This credit is available with any Bank. などとあれば、輸出者の取引銀行に買取を依頼で

  きる。

⑧ 輸出地の銀行はL/Cで求めている書類と、輸出者が持ち込んだ書類が合致していれば

  その書類と引換に売買代金を輸出者に立替払いする。

  輸出者はかようなL/Cの制度のメリットを享受することができるのでBeneficiary(受益者)と呼ばれる。

  Invoiceの通貨とL/Cの通貨は同一であること。

  この場合の輸出地の銀行をNegotiation Bank (買取銀行)と言う。

  (UCP600 14.b)ネゴに持ち込まれたときは、L/C発行銀行は呈示日の翌日から最長5営業日以内

  買取の可否を決定する。

  (注)実務上は、Negotiation Bankと輸出者との取引関係、金額等から判断して、ディスクレがなくて 

          も銀行が買取ではなく「取り立て扱い」とするケースもある。特に中小企業の場合は船積書類を銀行

    が買い取ってくれるのか、事前に確認しておくことが必要。

    L/Cだからと言って、すぐに現金化できると思っていると梯子を外されかねない。

⑨ 輸出地の買取銀行は、輸出者に払った代金の清算を補償銀行に請求する。この請求方法には、TTと、郵 

      送がある。「TT Reimbursement is acceptable」としていると、輸出地の銀行が船積書類の買取を行う

      と同時に補償銀行に対して精算の請求がされるため、輸出地の銀行の資金立替期間が短くなり、輸出者

  の金利負担が少なくなるというメリットがある。

 輸出地の銀行は輸出者から買い取ったB/Lを始めとする一連の書類を輸入地のL/C開設銀行に送付する。

⑪ 補償銀行は補償銀行内にあるL/C発行銀行の決済資金口座から貨物代金を引き落し、同じく補償銀行内

  にある輸出地の買取銀行の口座に入金する。

⑫ 輸入地のL/C開設銀行は買主(輸入者/Applicant)に対して代金の支払い(荷為替手形の決済)を請求する。

  なお、この時点で輸出者は既に代金を受け取っているので、L/C発行銀行が書類到着後にディスクレ

  に気づいても、今更金返せということは非常に言いにくくなる。従い  TT Reimbursement acceptable

      は輸出者にとって有利といえよう。海外営業の立場からはTT Reimbursementを嫌がる輸入者、L/C

      発行銀行には、注意したほうが良い。性悪説にあてば、輸入地側でつるんで、L/Cの中に区妙に

  ディスクレのネタを仕込んでいるかもしれない。

⑬ 買主(輸入者/Applicant)がL/C開設銀行に代金を支払う。

⑭ 代金が支払われると(荷為替手形の決済がされると)、L/C開設銀行はB/Lを始めとする一連の書類を

  買主に手渡す。

⑮ 買主はB/Lを輸入地の船会社に提出する。

⑯ 買主はB/Lと交換に貨物を引き取ることができる。

このように、L/Cを利用することにより、輸出者は船積と同時に輸出代金を回収でき、輸出代金の取り損ねを回避できる。輸入者は、輸入代金を前払いしたのに係らず貨物が届かない心配をする必要がなくなる、というメリットがある。

(2018/10/14)

 

L/Cの関係者

(1)輸入地
取引銀行に、外国向け為替手形取引約定書を提出。付帯貨物と付属書類はすべて買取に伴う担保として差し入れる。
なお、L/Cを使う場合の特徴は輸出者と輸入者との間に銀行が入り、輸出者から輸入者に直接貨物引換証であるB/Lを送っていたのを、銀行経由で送ることとし、輸入者が確実に代金を支払うようことを輸入者の取引銀行が保証する点である。すなわち、銀行に取っては輸入者に対する「与信行為」となる。(「輸入」の項参照)


①Applicant→発行依頼人(輸入者)
②Issuing Bank, Opening Bank→発行銀行

(2)輸出地
③Advising Bank→通知銀行
(Issuing B/Kの支店があるときは自行支店、無いときはAdvising B/KのコルレスB/K)
④Beneficiary, Adressee, User →受益者(輸出者)
⑤Negotiation Bank→買取銀行
輸出手形の買取が特定の銀行に指定されているRestricted L/Cの場合は、通知銀行と買取銀行は必ずしも一致しない。

(3)第3国
⑥Reimbursement Bank 補償銀行
Reimbursement 方式の補償は、L/Cに基づいて手形の買取を行った輸出地の銀行に対し、信用状発行銀行自らがその手形代金を送金などで直接支払うのではなく、第3の銀行に買取銀行への支払い処理を委任し、その銀行が発行銀行の本来支払うべき代金を買取銀行に支払う。この委任を受けた銀行を補償銀行Reimbursement Bankという。通常ロンドンやNYなど国際金融の中心的都市に所在する発行銀行のコルレス先が指定される。

・L/Cネゴ→買取B/Kが輸出代金をBeneficiaryに支払う(立替払い)→(i)決済手形を作成し、Reimbursement B/Kに。→(ii)船積書類はIssuing Bankに送付。(ここで作成される手形は、買取銀行作成のもの。 Shipper作成の手形は船積書類として別途送付。)
・Reimbursement Bankは、(i)L/C発行銀行の口座から引落し、買取銀行の口座へ入金。(ii)L/C発行銀行には引落し通知 (iii)買取銀行には入金通知。
・L/CがT/T REIMBURSEMENT IS ACCEPTABLEとしている場合、輸出地の買取銀行は補償銀行に電信で支払い請求を行い直ちに決済するため輸出者側にMail Intは発生しない。

輸入者側が補償銀行の決済時点から輸入地でのTTSでの決済までの金利を負担することになる。そこで、L/CにはTT Reimburusement prohibitedという条項が付け加えられることがある。
一方、輸出者の船積書類を買取った輸出地の銀行は買取代金をL/C発行銀行に請求(償還請求: Reimbursement Claim)するが、これを電信(TT)で行うことを買取銀行に輸入者が許す場合、TT Reimbursement acceptableという文言がL/Cに書かれる。(通常、償還請求は郵送)
輸入地のL/C発行銀行が輸入代金を輸入者に代わって立替払した形となり、輸入者はL/C発行銀行に対し手形取立期間立替え金利(Mail Days Interest)を余分に支払う。(手形取立期間立替え金利を為替相場に織り込んだ為替レートがAcceptance Rate)

 

(20120501)

  送金(回金)による補償  

輸出地の買取銀行が荷為替手形船積書類をL/C発行銀行に送付、ディスクレなければ買取銀行の口座か、買取銀行のコルレス先の銀行の買取銀行の口座に送金。

 
  デビット方式 輸出地の買取銀行、あるいはそのコルレス先の銀行にL/C発行銀行の決済用口座がある。 L/C発行銀行は買取銀行に口座引き落としの権限をauthorizeし、書類提示か手形満期日に引き落としして決済する。  
  クレジット方式 L/C発行銀行に輸出地の買取銀行の決済用口座がある。 輸出地の買取銀行が荷為替手形船積書類をL/C発行銀行に送付、ディスクレなければL/C発行銀行内の輸出地の買取銀行の決済用口座に代わり金を振り替えて決済。  
  Reimbursementによる補償

補償銀行を荷為替手形の支払人とする場合: 当該外貨決済地(NYやロンドン)の銀行でL/C発行銀行のコルレス先が補償銀行に指定される。

L/C発行銀行は補償授権書をL/C発行時に補償銀行へ送付、補償銀行は輸出地の買取銀行からの補償請求受領日の翌日からMax 3営業日以内に、補償銀行内のL/C発行銀行の決済用口座から輸出地買取銀行の口座に代わり金を振り替え。この手数料はL/C発行銀行負担。

 

 

信用状の書式

From

TOMYAM BANK LTD.

SOI 456 BANGKOK,

THAILAND

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

MT700 Issue of a Documentary Credit

 

27

SEQUENCE OF TOTAL

1/1

40A

FORM OF DOCUMENTARY CREDIT

IRREVOCABLE   UCP Latest Version

20

DOCUMENTARY CREDIT NUMBER

TMB-0123

31C

DATE OF ISSUE

20xx-03-15

31D

DATE AND PLACE OF EXPIRY

20xx-05-10  Tokyo in Japan

50

APPLICANT

Thai Smile Corp.

8F #551 Park Bldg. Soi 123 Lama V Road Bangkok, Thailand

59

BENEFICIARY

Nihonbashi Mfg. Co., Ltd.  1-2-3 Hatsutmoi-cho, Chuo-ku, Tokyo, 123-4567 Japan

32B

CURRENCY /AMOUNT

USD100, 000.00.

41D

AVAILABLE WITH..BY.

Any Bank By Negotiation

42C

DRAFTS AT

At Sight after B/L date  Full Invoice Value

42A

DRAWEE

Tomyam Bank Ltd.  Soi 456 Bangkok, Thailand

43P

PARTIAL SHIPMENTS

Prohibited

43T

TRANSHIPMENT

Prohibited

44A

LOADING ON BAORD/DISPATCH

TAKING IN CHARGE AT/FROM

Yokohama, Japan

44B

FOR TRANSPORTATION TO..

Laem Chabang, Thailand

44C

LATEST SHIPMENT DATE

20xx-04-25

45A

DESCRIPTION OF GOODS AND/OR

SERVICES

Power System Stabilizer Model PSS-101

46A

DOCUMENTS REQUIRED

DRAFT TO BE DRAWN AT SIGHT ON US

BEARING THE CLAUSE DRAWN UNDER L/C

NO TMB-0123. ALONG WITH THE FOLLOWING :

(1) SIGNED COMMERCIAL INVOICE IN FIVE(5)

COPIES INDICATING CREDIT NUMBER

(2) FULL SET 3/3 OF CLEAN ON BOARD BILL OF LADING, PLUS TWO (2) NON-NEGOTIABLE COPIES,  MADE OUT TO THE ORDER OF TOMYAM BANK  THAILAND, NOTIFY APPLICANT WITH FULL ADDRESS.

(3) FULL SET 2/2 OF INSURANCE POLICY FOR 110PCT CIP VALUE COVERING INSTITUTE

CARGO CLAUSES (A) INCLUDING WAR CLAUSES

AND STRIKE CLAUSES. 

(4) PACKING LIST IN FIVE (5) COPIES

(5) CERTIFICATE OR ORIGIN IN TWO (2) COPIES

47A

ADDITIONAL CONDITIONS

BENEFICIARY'S CERTIFICATE STATING THAT ONECOMPLETE SET OF NON-NEGOTIABLE DOCUMENTS HAVE BEEN SENT TO THE APPLICANT DIRECTLY WITHIN 5 BUSINESS DAYS OF SHIPMENT BY COURIER, RECEIPT OF WHICH MUST BE ATTACHED WITH THE LETTER.

71B

CHARGES

ALL CHARGES OUTSIDE THE IMPORT-COUNTRY ARE ON BENEFICIARY'S ACCOUNT.

48

PERIOD FOR PRESENTATION

DOCUMENTS MUST BE PRESENTED FOR                   PAYMENT WITHIN 10 DAYS AFTER THE DATE OF SHIPMENT.

49

CONFIRMATION INSTRUCTIONS

WITHOUT

53A

REIMBURSING BANK

MANHATTAN DAYDREAM BANK INC.

999 17TH AVE, NEW YORK NY 10999, USA

78

INSTRUCTIONS TO THE PAYING/ACCEPTING/NEGOTIATING BANK

T/T REIMBURSEMENT IS ACCEPTABLE

DRAFTS MUST BE SENT TO US IN ONE LOT  BY COURIER TO US

 

説明

銀行間の送金や信用状のやりとりは、SWIFTを通じてオンラインで行われている。

SWIFTとは、国際銀行間通信協会(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)の略称で、国際銀行間の送金や決済をおこなう組織。

銀行間のL/C開設連絡にはSWIFTが規定したMT700 (MESSAGE TYPE 700)が使われ、TAG番号と項目名、内容が記載されている。

 

27       SEQUENCE OF TOTAL    (ページ数)

 

40A     FORM OF DOCUMENTARY CREDIT  IRREVOCABLE  (取り消し不能信用状)

 

20       DOCUMENTARY CREDIT NUMBER: (L/C 番号)

 

31C      DATE OF ISSUE  (L/C 発行日)

 

31D      DATE AND PLACE OF EXPIRY    (信用状の有効期限とその場所。信用状の有効期限の日が銀行
    の休業日にあたる場合は、 次の営業日まで延長される。UCP600 29条)

 

50       APPLICANT      (信用状開設依頼者、通常は輸入者)

 

59       BENEFICIARY  (信用状受益者、通常は輸出者)

 

32B     CURRENCY /AMOUNT  (通貨の種類;信用状金額)

 

41D     AVAILABLE WITH..BY.    (買取可能銀行)

 

42C      DRAFTS AT  (荷為替手形のサイト)

 

42A     DRAWEE        (荷為替手形の名宛人、通常はL/C発行銀行)

 

43P     PARTIAL SHIPMENTS   (分納可否)

 

43T     TRANSHIPMENT          (積替え可否)

 

44A     LOADING ON BAORD/DISPATCH TAKING IN CHARGE AT/FROM   (船積地)

 

44B     FOR TRANSPORTATION TO.. (目的地)

 

44C    LATEST SHIPMENT DATE   (船積期限)

    31Dの Expiry Dateまでは、少なくとも10日間、できれば15日間は欲しい。

            

45A    DESCRIPTION OF GOODS AND/OR SERVICES (貨物表示)

 

46A    DOCUMENTS REQUIRED  (L/Cネゴに必要な書類)     

 "DRAFT TO BE DRAWN AT SIGHT ON US" はL/C発行銀行。  

       

(2) について、

①単に3 SETSとすると、輸出者と輸入者がつるんでいて、実はオリジナルのB/Lを4通発行させ、1通をこっそり輸入者に直送して輸入者が貨物を引き取ってしまうという事が無い様にL/C発行銀行が FULL SET 3/3

としているもの。

②L/Cの場合積荷は担保であるため、B/Lの荷受人を直接輸入者とする(記名式など)ことは、銀行は原則として認めない。通常は3つのパターンがあり、B/Lの裏書は下記のようになる。

・To Order and blank endorsed: シッパーによる白地裏書き
・To Oder of shipper and blank endorsed:  シッパーによる白地裏書き
・To Order of 信用状発行銀行:シッパーおよび買取銀行は裏書き不要

 

(3)について、UCP600 28条bでは、仮にL/C上の保険書類は1通となっていても、保険書類に保険書類が1通以上発行された旨の記載がある場合は、元本全ての呈示が必要としている。

UCP600 28条eでは、保険の書類の日付はB/L dateより遅く無いこと、と定めている。

UCP600 28条fでは、保険金額は最低でもCIFかCIP価格の110%としている。

 

47A      ADDITIONAL CONDITIONS  (追加条件)

この設例では、輸出者(日本橋製作所)は船積書類のコピーを直接輸入者(Thai Smile)にクーリエで送った旨の輸出者のレターとクーリエの受取もネゴ書類に添付することを求めている。業界用語で「ベネサート」という。ここでは船積後5営業日以内とした。まれに「船積後すぐに送れ」とあるが、UCP600ではprompt, immediately, as soon as possibleと言った表現がL/Cに使われて入れも無視される。

 

71B      CHARGES (銀行諸掛りの負担は Applicant が Beneficially どちらが負担するか)

 

48       PERIOD FOR PRESENTATION OF DOCUMENTS  (船積後買取書類提示日数)

・UCP600 3条では、from, afterが満了する期日に用いられた場合、そこで言及された日はカウントに含まない。(初日不算入)

・船積後、輸出者は船積書類を取りまとめて取引銀行に持参し、輸出代金の清算をする。この持参期日は、L/C上通常は10日、15日とされている。この指定呈示期間を過ぎたものを Late Presentationという。

・呈示期限がL/C上に無い場合、UCP600 14条 cでは B/L date後21日以内で、かつ信用状の有効期限内に銀行にネゴに持ち込むこととしている。これを過ぎるとStale B/Lというディスクレになる。

・呈示期限やL/Cの有効期限が銀行の休日と重なる場合は、銀行の休日後の最初の営業日まで延長される。(UCP600 29条A) 

 

49       CONFIRMATION INSTRUCTIONS  (L/C発行銀行からの確認指図)

・CONFIRM 発行銀行が通知銀行に対してCONFIRMを依頼しているもの。通知銀行がCONFIRMするつもりがないのなら、通知銀行は発行銀行にこの欄を「WITHOUT」に変更するよう依頼する。したがい、受け取ったL/Cに「CONFIRM」とあれば、原則、自動的にCONFIRMが付与される。

・MAY ADD 発行銀行が通知銀に対して、輸出者(Beneficially) からの依頼があればCONFIRMしてくれ、と言っているもの。通知銀行がCONFIRMするつもりがないのなら、通知銀行は発行銀行にこの欄を「WITHOUT」に変更するよう依頼する。したがい、受け取ったL/Cに「CONFIRM」とあれば、原則、自動的にCONFIRMが付与される。

・WITHOUT  発行銀行が通知銀行に対してCONFIRMの依頼を出していない場合。BeneficiallyがどうしてもCONFIRMED L/Cにしてほしいと主張する場合、受益者と確認銀行との特約で行う。(L/Cの発行銀行や通知銀行とは無関係)

・コンファーム手数料 L/C金額×リスク料率×(コンファーム実行日からL/C期限までの日数+ユーザンス日数)÷365(または360)

 

53A      REIMBURSING BANK  (補償銀行)

 

78       INSTRUCTIONS TO THE PAYING/ACCEPTING/NEGOTIATING BANK

・"DRAFTS MUST BE SENT TO US IN ONE LOT  BY COURIER TO US”とある。L/Cではなく送金で決済し、輸入者にB/Lを直送する場合は1st B/L 2nd B/Lを別々に送るのだが、このL/CではOne lotで送れとの指示がある。UCP600 35では、買取銀行がL/Cの指示通りに書類を発行銀行に送った場合、途中でなくなっても、L/C発行銀行が支払い義務を負うとしている。

 

(最終更新20181016)

 

 

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L/Cに基づく荷為替手形の作成

 

42A     DRAWEE                                               

    TOMYAM BANK LTD.

            SOI 456 BANGKOK,

            THAILAND

 

L/C上の表現                                  荷為替手形の名宛人

Drawn on us            L/C 発行銀行 (この例ではTomyam Bank)

Drawn on Opening Bank       L/C 発行銀行 (この例ではTomyam Bank)

Drawn on Applicant                      L/C 発行依頼人(通常は輸入者 タイスマイル社)

Drawn on ABC Bank                  ABC銀行
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------

 設定サンプルに基づく荷為替手形    (手形番号は58/052とする。)

 

   BILL OF EXCHANGE           

                                                   NO. 58/052

FOR USD 100,000.00.-                                                            Tokyo, April 27, 20xx

 

AT XXXXXXXXXX SIGHT OF THIS FIRST BILL OF EXCHANGE (SECOND BEING UNPAID) PAY TO

The Bank of Hinode., Co.Ltd. Tokyo head office OR ORDER THE SUM OF

US DOLLAR ONE HUNDRED THOUSAND ONLY

VALUE RECEIVED AND CHARGE THE SAME TO ACCOUNT OF

                                            Thai Smile Corp.

8F #551 Park Bldg.

Soi 123 Lama V Road

Bangkok, Thailand

DRAWN UNDER

Tomyam Bank Ltd. Soi456 Bangkok, Thailand

L/C No. TMB-0123 DATED 3/15/20xx

TO.         Tomyam Bank                                                                

Soi 456 Bangkok, Thailand 

Nihonbashi Mfg. Co., Ltd.

         T.Yamada

                             Manager, International Sales Div. 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------

説明

(荷為替手形の書式は「綴り」になっているものを取引銀行の外為課で貰ってきて、英文タイプで打つ。しかし今や英文タイプは時代遅れで、最近は自社のパソコンで荷為替手形を作成できる。そのためには取引銀行に、私製用紙の届けが必要。)

                  為替手形

 

トムヤム銀行御中

 この荷為替手形第1券一覧時にPAY TOの後は輸出者の取引銀行:ヒノデ銀行またはその指図人にUS$10万ドルを支払されたし。その金額は、当社・日本橋製作所は代金受領済みなので、ヒノデ銀行に払ったあとは、同額をTO ACCOUNT OFの後は輸入者名+住所タイスマイル社+住所に請求されたし。なお、この荷為替手形はトムヤム銀行20xx年3月15日付け L/C No. TMB-0123 に基づいたものである。

                          

TO (荷為替手形の宛先)                                               

Tomyam Bank
Soi456 Bangkok, Thailand

この例ではL/C発行銀行                                       

株式会社日本橋製作所

収入印紙(200円)(第1券のみ)

L/Cディスクレへの対応

(1)原則:厳密一致の原則→銀行はディスクレのある輸出書類の買取には応じない。
アメンドして当該不一致を解消することが望ましい。

We find, upon examination, that L/C No.____ We would like to ask you to___ Please amend this credit at once.
 
(なお、UCP600 14. j  では、受益者と信用状発行依頼人の住所が買取書類に表示されている場合、L/Cのあるそれらの住所と同じである必要はない(同一国内であることは必要)。Fax、電話番号、メルアド等の違いは無視される、としている。)

(2)しかし:アメンドには費用と時間がかかる→輸出書類の買取り・発送が遅れる→輸出商品が輸入地に到着してもB/Lが未着の為商品の引取りが遅れる

(3)そこで:L/Cのアメンドはせず、ディスクレ付きの輸出書類を決済する。
買取り依頼人の信用度に応じて、次の3つの方法のいずれかで取扱う。
 
ケーブルネゴ:輸出地の買取銀行が、買取に先立って(マイナーな)ディスクレがある旨を輸入地のL/C発行銀行に「ちょっとミスがあるけどいい?」とお伺いを立て、その承諾を得たうえで買取を行う事。
L/Gネゴ:保証状(Letter of Guarantee L/G)または念書(Letter of Indemnity L/I)の差し入れを受けた上で輸出書類を買い取る→発行銀行は支払いを拒絶できる。L/Gはあくまで買取依頼人と買取銀行の間の話。輸出者の信用状況が悪いと、銀行はL/Gネゴには応じない。
L/Gネゴの場合、買取銀行はディスクレについて留保条件付で買取った旨の通知をするのが通常。    
LETTER OF GUARANTEE (L/Gネゴ)
             Tokyo April 9, 2018
The Manager
(イ)The Bank of Hinode Co., Ltd.
(ロ)Draft No. 123
(ハ)Amount US$100,000.00.-
(ニ)Drawer Nihonbashi Mfg. Co., Ltd. (手形発行者:輸出者)
(ホ)Drawn under (根拠となるL/C No. L/C発行銀行、L/C発効日)
L/C No. TMB-123 issued by Thai Smile Bank Corp. dated March 15, 20xx
Dear Sir
In consideration of your negotiation the documentary draft of ours in caption, we accept we take full responsibility in respect of the following irregularity;
(ヘ)ディスクレの理由
Late Shipment 
Late Presentation
Short Shipment
L/C Expiry
Partial Shipment
Non Presentation of some documents など

Should it be dishonored on presentation, we undertake to refund you on demand the full Yen equivalent of the draft amount at T.T.Selling rate of the day together with relative charges and expenses incurred by the parties concerned, if any.

Yours faithfully

(ト)Nihonbashi Mfg. Co., Ltd.
                (Signed)
Manager, International Sales Div.


取立て扱い Collection
・ディスクレがある場合に、輸出者の輸出荷為替手形を買取らずにL/C発行銀行に送付し、その代金が入金された後に輸出者に対して手形代金を支払う。 (20180926)
Pretend Negotiation /  Post Payment Negotiation
特段ディスクレはないのに輸出者の輸出荷為替手形を買取らず、一方L/C発行銀行には買取を行った異にしてUCP600に従って買取書類を送付し、その代金が入金された後に輸出者に対して手形代金を支払う。

ディスクレになる場合

・L/C上Insurance Policy は1通の要求だが、Insurance Policy には証券2通発行とあれば全通提出が必要。1通のみ提出ではディスクレになる。(UCP600 28b)

 

ディスクレにならない場合

 

(1)  UCP600 14条 i : 買取書類の日付はL/C発行日より前であっても良いが、ネゴ持ち込み日より遅いのはダメ。→B/L dateが L/C発行日前でもディスクレにならない。

 

(2) Certificate of Inspection の日付が B/L の on board notation の日付より後でも(呈示期間内なら) ディスクレにならない。   (ISBP)

 

(3) UCP600 14条k: 買取書類のshipper, consigneeはL/Cに書かれたBeneficiallyでなくてよい。

→B/L上の Shipper は 輸出者でなくてもディスクレにならない。

 

(4) 軽微なtypoはディスクレとはしない(ISBP)

 

(5) L/Cに to order,  to order of shipper, to order of issuing bank  とあるのに、原産地証明のConsigneeが輸入者あての場合は、ディスクレとはならない。 (ISBP)

 

(6) L/Cの要求書類がB/Lなのに、Non-Negotiable Sea Way-bill を提示した場合でも、内容がL/C通りならディスクレにならない。(UCP600 20)

 

(7) L/Cの要求書類が Non-Negotiable Sea Way-bill なのに、普通のB/Lを提示した場合でも、内容がL/C通りならディスクレにならない。(UCP600 21)