B/L の性質

【1】B/Lの性質

①船会社が受け取ったことを示す貨物受取証→要因証券
②船会社が運送を引き受けたことを示す証拠(契約書では無い)
③船荷証券の所持人が貨物の引渡しを請求できる権利証券→債権証券
④船荷証券の裏書きや引渡しにより、他に転売できる有価証券→引渡証券
⑤受託優先約款:B/L一通回収で他は無効となる。
⑥要式証券:国際海上物品運送法第7条にて記載事項法定
⑦文言証券:行使しうる権利の内容が証券記載の文言によって決まる。

【2】B/L揚げ(業界用語)
(1) 輸出者は船会社に連絡し、B/L発行の確認(B/L揚げ)を行う。
(2) 海上運賃がPrepaidのときは、支払いを済ませB/Lを入手する。
(3) 輸出者は、船積終了後、輸入者に船積通知(Shipping Advice)をする。
(4) L/CにShipping adviceを行った事の証明を要求される場合もある。

【3】B/Lの裏書 (2013 11/10修正)
船会社は荷送り人から荷物を預かり、その代わりにB/Lを発行する。 輸入地では、B/Lを所持し、かつB/L上に荷受人として記載された者を正当な荷受人として荷物を引き渡す。したがってB/Lの Consignee欄には、その荷物を誰に渡すのかが書かれている必要がある。B/L発行時にB/L上に荷物を実際に受け取りたいものの名称が書かれていない場合は荷受人に"正統性"がたどり着くよう、「裏書」によって荷受人の地位をリレーする。
Consignee欄 
① 記名式で荷受人宛てに発行する。記名式船荷証券 (Straight B/L) 
・Consignee Thai Smile Corp.
・輸出者の裏書は行わない。
・輸入地で荷受人が裏書し、船会社に提出して貨物の引き渡しを受ける。
② 指図式船荷証券で、to order of L/C発行銀行

・輸出者の裏書は行わない。

・B/L原本が荷為替手形とともに 輸入地のL/C発行銀行へ送られる。輸入地のL/C発行銀行が輸入者からの貨物代金受領後、B/Lに裏書きして荷受人へB/Lを渡し、さらに荷受人が裏書きして船会社に提出して貨物を引き取る。

③ 単純指図式 to order ,  荷送人(シッパー)指図式 to order of shipper

・実質的な差は無いがL/Cの要求通りにB/Lに記載する必要がある。L/Cで、B/Lの作成方法に“MADE OUT TO ORDER AND BLANK ENDORSED”と記載されているなら、TO ORDER と表示する。

・船荷証券の裏面には、輸出者が単に署名(自社名とサインのみ)をする(白地裏書)

Japan Boeki Co.,Ltd
サイン
--------------------
Manager

 

Notify Party欄

Notify Party欄の当事者に船会社がArrival Noticeを送る

 

【4】B/Lの約款
(表面約款)
・外観上良好な状態で荷送人から受け取った RECEIVED by the Carrier from the shipper in apparent good order and condition unless otherwise indicated herein(この部分がリマーク)
・B/L一通回収で他は無効となる。
・正当に裏書されたB/Lと引き換えに運送品を引き渡す。

(裏面約款)
・表面に Shipper’s weight, load and count Shipper-packed container または類似の表現の反対の表示が無い限り、運送人が表面記載の運送品を受け取った事を証明する推定証拠となる。→Shipper’s weight, load and count Shipper-packed containerの記載があると、(不知約款)B/L記載の貨物の明細は荷主によって申告されたもので、その正確性について運送人は責任を負わない。
・「ヘーグウイスビールール」(1968)に基づく日本国の国際海上物品運送法による。
・「ヘーグウイスビールール」では船会社(海上運送人)の賠償責任限度額は1梱包または1単位あたりで設定。1荷主が1個のコンテナを使用するFCLの場合、「B/L上にパッキング数が記載されていなければ」1コンテナが1梱包ないしは1単位となり、運送人の責任限度額は1コンテナあたり666.67SDRまたは1Kgあたり2SDRのいずれか多い金額となる。
・譲渡禁止と書いてない限り、裏書によりB/L記載の運送品を譲渡できる。
・不測の事態の場合、運送が終了したものとして処理でき、運送人は運賃前払いでも返還せず、運賃あと払いでも請求できる。
・荷主に通告することなく、甲板積みとし、その旨をB/Lに記載することを要しない。
・B/Lに甲板積みと記載された運送品のいかなる滅失損傷についても運送人は責任を負わない。
・B/L上のNotifyに通知しなくても運送人は責任を負わない。
・クレームの対象になるのは損失のあった運送品そのものの価値だけ。
そこから発生する費用すべては「間接損害(Consequential Loss)」となり、「遅延」について一切免責を謳っている。
・荷主により詰められ封印に異常が無い状態で引き渡されたコンテナ内の貨物の貨物損傷については運送人を責任を負わない
・共同海損はヨーク・アントワープ規則による。
・ニュージェイソン約款を運送人は援用できる。New Jason Clause:船長、船員の過失で貨物に滅失、損害が生じても共同海損が成立し、船会社が荷主に対してその費用の分担を請求できる船会社側の免責条項

 

B/L約款の具体的な内容を紹介しているサイト:

 

・NYK 

http://www2.nykline.com/help/bl_terms.html


 
1. 定義 Definition
 
2. 至上約款 Clause Paramount

3. 準拠法、裁判管轄 Governing Law and Jurisdiction

4. 船会社の料金 Carrier's Tariff

5. Limitation Statutes

6. Sub-Contracting and Indemnity
 
7. 運送経路 Route of Transport

8. Responsibility

9. 権限条項 Liberties

10. 不知約款 Unknown Clause

11. Use of Container

12. Carrier's Container

13. 荷主が詰めたコンテナ Container Packed by Merchant

14. Special Container
 
15. 危険品、禁制品 Dangerous Goods, Contraband

16. 甲板積み貨物 Deck Cargo

17. 動植物 Live Animals and Plants

18. 高価品 Valuable Goods

19. 重量物 Heavy Lift

20. 記号による引渡し Delivery by Marks

21. 引渡し Delivery

22. Transshipment and Forwarding

23. Fire

24. 留置権 Lien
 
25. Freight and Charges

26. 損害の通知と出訴期間 Notice of Claim and Time for Suit

27. Defences and Limits for the Carrier

28. 責任の限度 Limitation of Liability
 
29. 共同海損、ニュージェイソンクロ―ズ General Average, New Jason Clause

30. 双方過失衝突約款 Both to Blame Collision Clause

米国地域約款 Local Clause


【5】B/LのFreight欄
         オリジナルB/L上  B/Lコピー上
As Arranged   運賃表示ない    運賃でる
Actual      運賃でる      運賃でる

【6】コンテナ船 
(1)コンテナ船の種類
① LO/LO方式 (Lift On / Lift Off):クレーンで荷役
② RO/RO方式 (Roll On / Roll Off):トラックやクレーンがコンテナを積んで本船内に運び込む。
③ コンテナ:20ft、40ft ISOで規格化されている。
(2)FCL (Full Container Load)
・荷主:コンテナ扱いの承認を税関長から得る
    ↓
・船会社は荷主から空コンテナの借入れの申し込みがあると、ブッキングリストと照合し、コンテナを荷主に貸し出す。
・空コンテナ貸出し時に、コンテナ機器引渡し指図書(Equipment Dispatch Order:EDO)をCYオペレータに発行する。
    ↓
・荷主は空コンテナを、船会社の代理人であるCYオペレータより借受け、機器受渡証(Equipment Interchange Receipt Out=EIR-out)を取り交わし、荷主の倉庫まで運ぶ。
・船会社所定のコンテナ・シールが交付される。
・無料借り出し期間を過ぎるとコンテナ留置料 Container Equipment Detention Chargeが徴収される。
    ↓
・借りた空のコンテナに貨物を詰め、施封(シール)する。
コンテナ扱いは検査の必要性の少ない貨物に認められるので、通常、検査が省略されることが多い。
    ↓
・コンテナ内積付表(Container Load Plan;CLP)を作成
    ↓
・海貨業者はS/Iに基づき船会社にD/R(ドックレシート)により船積申し込み。
    ↓
・通関手続き(ヤード通関)
    ↓
・CY(Container Yard)へ搬入
 D/Rドック・レシート(COPY)、CLP、輸出許可証をCYに提出。
    ↓
・ゲートクラークGate Clerkが書類とコンテナの封印等外観をチェック。
    ↓
・異常ないとCYオペレーターはD/Rに署名し、貨物の受取証として輸出者、海貨業者に引渡す。
    ↓
・船積(税関よりE/P Export PermitとD/R返却)
    ↓
・Received B/L
(Received apparently good order...for shipment)
    ↓
・船積証明追記 On board notation (Laden on board the vessel欄に船積日+本船名+署名で受取船荷証券 は 船積船荷証券となる。)

1)Shipper欄
Japan Boeki Co.,Ltd
1-2-3 Marunouchi Chiyodaku, Tokyo, Japan

2) B/LのConsignee欄: L/Cの場合は、L/Cの要求事項に従う。
3) B/LのNotify欄:   L/Cの場合は、L/Cの要求事項に従う。
4)B/L No. 欄(右上)、その上にForwarding Agents欄があり、乙仲名が入る。

5)Place of Receipt欄
コンテナ輸送のReceived B/Lの場合、B/L dateは運送人が貨物を受け取った日であり、船積日を表していない。 この場合、船積の証拠は On Board Notationとなる。

シッピングインストラクションによる。
FCLは YOKOHAMA CYとか LCLはTOKYO CFSとか。 CY CFS名が入る。

6)Ocean Vessel欄
シッピングインストラクションによる。
MIKADOMARU Voy 43Sとか。

7)Port of Loading欄 港名+国名
シッピングインストラクションによる。
YOKOHAMA, JAPANとか。

8)Port of Discharge欄 港名+国名
シッピングインストラクションによる。
Bangkok, Thailandとか

9)Place of Delivery欄 
シッピングインストラクションによる。 Bangkok CFSとか。 

10)Container No.
Seal No.
Marks & Numbers欄

 Container No. PWSU 000/40
 Seal No. PWS 12345
 Marks & No.

Thai Smile Co., Ltd.
BANGKOK
C/No. 1-10
Made in Japan

11) No.of Containers or Pkgs

(FCLの場合)
1 Container
===========
10 Cartons

(LCLの場合)
 10 Cartons

12)Description of Goods欄
MACHINE TOOL
MODEL FB-59

13)Gross Weight 欄
(KGS)
1490

14)Measurement欄
(M3)
23.00

15) Shipper's pack FCLの場合、不知文言が記載される。
"Shipper's load and count, said to contain"

16) Kind of Packages; Description of Goods欄の一番下に
"FREIGHT PREPAID" (CIFやC&F (CFR)の時)

17) Total number of Containers or other Packages of Units (in words)
SAY:ONE(1) CONTAINER ONLY OR TEN(10) CARTONS

18)FREIGHT & CHARGES欄
・Freight as arranged
・明細表示の場合
Base Freight US$ 22.707 / Revenue Ton
Per US$39.00M3
Collect US$***885.57
B.A.F. / C.A.F. 32.0% 12.3%
Collect US$***392.31
Total US$1,277.88

19)Prepaid at Payable at欄 Destination

20)Number of Original B/L欄
Three(3) 読みをつづって、( )内に数字を書く。

21)Place and Date of Issue欄
YOKOHAMA, JAPAN APR.23, 2005
コンテナ船輸送のReceived B/Lの場合、B/L dateは運送人が貨物を受け取った日であり、船積日を表していない。そこで、船積みの証拠は On Board Notationとなる。

22)Laden on Board the Vessel欄
Vessel MIKADOMARU Voy 43S
Port of Loading YOKOHAMA, JAPAN
Date APR.23 2005

23)As Carrier欄
FUJISAN LOGISTICS CO.,LTD.

②LCL (Less than Container Load) (上屋通関)
貨物を保税蔵置場に一時蔵置
  ↓
港頭保税地域で通関
 ↓
小口貨物をCFSへ搬入
 ↓
CFSで他のLCL貨物とともにコンテナに混載
 ↓
CLPはCFSで作成。CFSでコンテナにシール
 ↓
Container Freight Operatorがコンテナ詰めの終わった貨物を受け取る
 ↓
ドックレシート発行
(在来船のときに発行される本船貨物受取証M/R Mate's Receiptに相当。)
 ↓
・Received B/L
(Received apparently good order...for shipment)
 ↓
船積証明追記 On board notation
・UCP 600 - Article 20 に、” an on-board notation indicating the date on which the goods have been shipped on board. If the BL contains the indication ‘intended vessel’ or similar qualification in relation to the name of the vessel, an on-board notation indicating the date of shipment and the name of the actual vessel is required.” とあり、On Board Notationの記載項目は【船名・船積日】。
通常はB/Lの冒頭にあるVessel 欄に船名を記入するので、下の方の欄に書くOn Board した旨のNotation部分とは、B/L上の記載位置はかなり離れている。
On Board した旨のNotation部分はB/Lの下の方の欄に “SHIPPED ON BOARD”という文字がB/Lにあらかじめ印刷してあって、日付欄に船積み日の日付スタンプが押されるか、 タイプライターで「SHIPPED ON BOARD, DATE  01-JUL-2015 」などと記入する方法になっている。
・ フィーダー船で運ぶ場合、通常はB/L上にPre-carriage by 欄にタイプする。

 B/L Consignee, B/L裏書、Bill of Exchange のまとめ (20170218)

パターン

B/L Consignee

B/L裏書

Bill of Exchange

記名式船荷証券(Straight B/L)

「Thai Smile Corp」 (荷受人=通常は買主)

・輸出者の裏書は行わない。

・輸入地で荷受人が裏書し、船会社に提出して貨物の引き渡しを受ける

なし。一般的にはInvoiceにもとづき T/T送金。

記名式船荷証券(Straight B/L) (サレンダーB/Lの場合)

「Thai Smile Corp」(荷受人=通常は買主)

 

船会社はB/LOriginalの全通に輸出者の裏書(白地裏書)

Japan Boeki Co., Ltd.

(サイン)T.Yamada

----------------------------

Manager,

International Sales Div.

を求め、一度発行した Original B/L全通を輸出者から回収。"SURRENDERED"のスタンプを押した写本(Copy)一通と運賃明細を兼ねるCopy B/Lが輸出者に渡される。

同上

指図式船荷証券

「to order of  Tomyam Bank (L/C発行銀行)」

・輸出者、買取銀行の裏書は行わない。

B/L原本が荷為替手形とともに 輸入地のL/C発行銀行へ送られる。輸入地のL/C発行銀行が輸入者からの貨物代金受領後、B/Lに裏書きして荷受人へB/Lを渡し、さらに荷受人が裏書きして船会社に提出して貨物を引き取る。

L/C上の表現

 

 

 

Drawn   on us      

 

 

Drawn on Opening Bank      

 

 

Drawn on Applicant  

 

 

 

Drawn on ABC Bank 

 

Bill of Exchange (荷為替手形)の名宛人    

 

L/C 発行銀行 (この例ではTomyam Bank)  

 

L/C 発行銀行 (この例ではTomyam Bank)      

 

L/C 発行依頼人(通常は輸入者 タイスマイル社)                

 

指定された ABC銀行

単純指図式船荷証券

「to order」

L/Cで、B/Lの作成方法に“MADE OUT TO ORDER AND BLANK ENDORSED”とある場合。

輸出者が白地裏書

Japan Boeki Co., Ltd.

(サイン)T.Yamada

----------------------------

Manager,

International Sales Div.

荷送人指図式船荷証券

「to order of shipper」

L/Cで、B/Lの作成方法に“MADE OUT TO ORDER OF SHIPPER AND BLANK ENDORSED” とある場合。

同上

 

【7】在来船

(1)在来船の書類の流れ
①S/I Shipping Instruction (輸出者 船積依頼書)
 ↓
②S/A Shipping Application (海貨業者)
 ↓
③S/O Shipping Order(船会社 船積指図書)
          ↓
①輸出申告書 ↓
 ↓       ↓
②輸出許可書 ↓
 ↓       ↓
④検数人 Tally Man 
 ↓
⑤M/R Mate's Report(一等航海士)
 (本船貨物受領書)
 ↓
⑥ B/L

(2)在来船の船積み
①(自家積み または 直積み)大口貨物:在来船に積む貨物は、工場などから出荷→保税上屋である海貨業者の施設で通関→輸出許可→保税運送により岸壁または艀により、本船まで運ばれ海貨業者により船積み。
②(総積み)小口貨物:本船入港前に、あらかじめ船会社指定の船積み代理店(Shipping Agent)またはステベ (Stevedore:本船への貨物積卸し、積みつけ。作業範囲は本船内のみ)に引渡→本船入港後Shipping Agentによって一括船側に運搬→船積み
③Shipped B/L
(Shipped in apparent good order on board)
【8】貨物に異状
(1)船積時
①コンテナ船→ドックレシートにリマーク記入
②在来船→本船貨物受取証(M/R)にリマーク記入
③リマークの例
10 cartons partly Band off
2 cases corner crushed
3 cases damaged, contents exposed
3 cases broken, contents OK
3 cases broken repaired
15 pieces shrot in dispute
15 pieces over in dispute
3 outer bags torn
Mark indistinct
 ↓
Foul B/L
 ↓
L/Cネゴできない
 ↓
L/I : 輸出者は船会社に保証状(L/I Letter of Indemnity)~実質的な商慣習と国際海上物品運送法21条原則で有効、第三者を欺く意図は無効
 ↓
Clean B/L発行へ。

(2)引取時
①コンテナ船→デバンニングレポートにリマーク記入
②在来船→ボートノートにリマーク記入

船会社や運送会社の責任を明確にしておく

(3)引き取り時は発見できなかったが、貨物受領3日以内→予備クレーム
表示ない      運賃表示ない
 
(20120504)