書式の争いと取引条件

【1】書式の争い
契約書には売主が作成する「注文請書型」契約書と、買主が作成する「注文書」型契約書がある。
双方が自社の契約書を送付して相手の署名を求め合う事を「書式の争い」という。

【2】取引条件
(1)品質条件
①見本売買 Sale by Sample→軽工業品
②標準品売買 Sale by Standard Quality
・FAQ (Fair Average Quality Terms):農水産物を収穫前に売買する場合
・GMQ (Good Merchantable Quality Terms):漁労品・木材等 売買するに足る適切な品質か
③銘柄売買 Sale by Trademark or Brand
④仕様書売買 Sale by Specification→工業品
⑤規格売買  Sale by Grade or Type 

(2)品質決定・数量決定の時点
・品質条件
①船積品質条件(積み地ファィナル) FOB、CIFではShipped Quality Terms
→船積時の品質:検査証明書 Inspection Certificate 国際検査機関等による。インコタームズの規定により、その費用は輸出者の負担。
契約書上に「**検査機関の検査証明書を以って最終とする」との文言が無い限り契約通りの商品であることを証明した事にはならない。
②陸揚品質条件(揚げ地ファィナル)Ex Ship, Ex Quay : Landed Quality Terms
・数量条件
①重量の単位 メートルトン1000kg 英トン1016kg 米トン907Kg
②数量決定時期 船積み数量条件 陸揚数量条件
③バルクカーゴ→数量過不足容認条件を入れる。
例えば農産物Produce
**% more or less at Sellers option
④最小取引数量--->経費をカバーできる最小オーダー数量を決めておく
⑤最大取引数量--->生産能力等供給限界を見込んで最大オーダー数量を決めておく

(3)付帯条項
① Force Majeure Clause(不可抗力条項)
契約で定められている契約当事者による義務の履行が、天災、戦争、ストライキなど当事者の責めに帰することのできない事由で契約履行ができない場合に、債務不履行責任を免れることを定めている条項。 ストライキも不可抗力。

② parol evidence rule:
契約書において、書面化された合意内容ないし意思内容と異なることを、他の口頭証拠または文書証拠を用いて証明するのを許さないという準則(parolというと口頭の意味だが、文書証拠も含まれる)。

③ 完全合意(entire agreement)条項:parol evidence ruleには例外があり、その適用の限界が不明確なため、parol evidence ruleの趣旨を徹底させて例外を排除させるために設ける。 この条項があっても、調印後に両者が合意する事項には適用されない。 
ENTIRE AGREEMENT
 This agreement, and any terms and conditions agreed to pursuant to this
agreement, is intended by parties to be the final expression of their agreement
and constitutes and embodies the entire agreement and understanding between
the parties hereto and constitutes a complete and exclusive statement of the
terms and conditions thereof, and shall supersede any and all prior correspondence,
conversations, negotiations, agreements or understanding relating to the same
subject matter.
④ No Waiver
契約における権利不放棄:権利侵害などがあった場合に、損害賠償などを請求しなかったとしても、その権利を放棄したことにはならないとする取り決め。
⑤調整禁止(Non-adjustment)
契約で取り決めた価格は最終の基のするとの輸入契約書の条項。これに対して輸出契約書では契約成立後の運賃、保険料、諸税などの増加諸費用を買主負担とする「増加費用」(Increased Cost)条項で対処する。